費用最小化問題と効用最大化問題は双対問題の関係にあります。
「双対問題?」という方は決して無理にこれを学ぶ必要はありません。以下の等式をしっかり理解できれば問題ないでしょう。

\(V(p,E(p,u))=u\)


どうでしょうか?といわれてもたぶん難しいので確認していきます。
間接効用\(V(p,I)\)は所得\(I\),価格\(p\)が与えられているときに実現できる最大の効用でした。その効用が\(u\)という水準になっています。間接効用が効用最大化問題の答えであったことを思い出してください。

じゃあ\(I\)に入っている\(E(p,u)\)は何でしょうか?これは費用最小化問題の答えである、ヒックスの補償所得、つまり価格体系\(p\)が決まっている中で効用\(u\)を実現するときに必要な所得をあらわしています。

これを組み合わせると「価格体系\(p\)が決まっている中で、効用水準\(u\)を実現するのに必要な所得があればそのときの効用は\(u\)になる」ということをこの式が表していること、\(I=E\)なら\(u=V\)ということが簡単に理解できるはずです。

こうした費用最小化問題と効用最大化問題の関係は他にも作れます。
\(E(p,V(p,I))=I\)

\(h(p,V)=x(p,E)\)


これらをぜひ自分の言葉で説明できるようになってください。

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