はさみうちの原理
* 条件:同じ極限値に収束する二つの関数に上下から抑えられている
(1) \(g(x)\leq f(x)\leq h(x)\)
(2) \(\displaystyle \lim_{x \to a}g(x)=\lim_{x \to a}h(x)=A\)

* 定理
\(\displaystyle \lim_{x \to a}f(x)=A\)

ざっくり書くとこんなもんです。細かいことは例により応用コースでは省略します。


定理の意味をコトバで書くと

「いつも上にある関数と下にある関数が同じ値に収束するなら、中間の関数もそれに収束する」

といった感じで、上下の関数に挟み込まれるのではさみうちの原理といいます。サンドイッチの原理といっているテキストも見たことがありますね。そんなもんです。


直感的には分かりやすいのですが、これを使いこなすのは結構大変です。
というのも、同じ値に収束する上下の関数を作るのって結構カンに頼るというか経験によるというか、なかなかうまくいきません。有名どころでは\(\displaystyle \lim_{x \to a}\frac{\sin x}{x}=1\)なんかを示す時に使いますが、初見でこれを思いつくのは本当にしんどいと思います。

私にとっては人に説明するときには使うけど、自分で何か調べたいと思ったときには使わないと変に割り切っています。特異(得意)な人は本当に得意なんですが。


もうすこし汎用性のある、似たようなものにおいだしの原理があります。
追い出しの原理
* 条件:下の関数が発散する
(1) \(h(x)\leq f(x)\)
(2) \(\displaystyle \lim_{x \to \infty}h(x)=\infty\)

* 定理:元の関数も発散
\(\displaystyle \lim_{x \to \infty}f(x)=\infty\)

負の方に発散するパターンにも使えます。その時は関数を上から抑えてください。

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